千葉でインビザライン治療を検討されている方に

歯列矯正の基礎知識

インビザラインの適応症

全ての症例が、インビザライン治療に向いているというわけではありません。中にはワイヤー矯正治療の方が早くきれいに治るケースもあります。ですから、インビザライン治療を検討されている方は、ワイヤー矯正で治療した場合の治療計画も必ず確認した方が良いと言えます。インビザライン治療を検討する際はまずは、以下の3つのポイントを確認すると良いです。

マウスピースが使える環境か?

インビザライン治療は、「透明なマウスピースを交換して装着するだけ」というように、非常に簡単な治療というイメージが強いと思いますが、必ずしもそうとは限りません。モチベーションが高い治療開始初期のころは大丈夫なのですが、日数が経つとともに、マウスピースを装着するモチベーションが下がってくる方も出てきます。SNSなどで検索してみるとわかると思います。

まずは、食事をとった後にすぐ再装着するのが面倒になってくる事が多いです。そのうちに装着し忘れたまま外出したり寝てしまったりと、マウスピースを外している時間がだんだんと増えてきます。このようなケースは残念ながら治療終了時期がどんどん遠ざかっていってしまいます。

ワイヤー矯正には通院して定期的に装具を調整する事が大事なのですが、マウスピースは規定通りに装具を使用する事が大切になります。つまりワイヤー矯正は「通院しないと治らない治療」、インビザラインは「使わないと治らない治療」という事になります。まずは、自分が自己管理がしっかりできる性格か確認してみる事が大事と言えます。

口元を大きく引っ込めたいか?

「口ゴボ」と言われるような、上下の前歯が前に出ている症状の矯正治療には、抜歯を併用して大きな歯の移動が必要になります。インビザラインでもこのようなケースに対する治療を行う事は可能なのですが、ワイヤー装置と比較するとやや前歯が後ろに引っ込む量が少なくなる事があります。

出っ歯治療には前から数えて4番目にある歯を抜歯して、出ている前歯を押し込みます。その際、抜歯した隙間は前歯を引っ込める事に全て使いたいのですが、奥歯と引っ張り合いっこして隙間を閉じるため、奥歯も前方に移動してしまいます。これを防ぐためには、奥歯同士を動かないようにしっかり固定する必要がああります。

上からカバーするだけのマウスピースでは奥歯を固定する能力は低くなります。結果的に奥歯が前方に倒れてきて、前歯の後方移動量は減ってしまうという結果が生じます。このような現象は、特にマウスピースのつかむ面積が少ない奥歯の高さがあまりないケースに起こります。

噛み合わせが深くないか?

インビザライン治療は下の前歯が上の前歯にかくれてしまうような症状である「過蓋咬合」という症状は割と苦手にしています。これはマウスピースを使用していると、奥歯が歯茎方向に沈んでいってしまうため、何もしなくても前歯の噛み合わせは深くなっていってしまうからです。

ですから逆に開咬(オープンバイト)と呼ばれるような上下の前歯が接していないような症状にはワイヤー装置よりインビザラインの方が向いており、治りやすいといえます。