インビザラインで抜歯症例はできないのか？

インビザライン治療をあまり取り扱っていない歯科医院の場合、抜歯を併用しなくてはならないような歯並びの矯正治療は、治療の成功率が低いため断わられる事もあるようです。ですが、抜歯症例の中でも比較的難しくないパターンもあります。

インビザラインは非抜歯治療が多い理由

インビザラインは、歯を抜かない治療方針をとる事が多いです。これは、奥歯の後方移動という方針と、歯にやすりをかけて小さくするIPRという方針が、インビザラインでは比較的成功率が高いからと言われています。ですが、これらの治療方針で、得られる歯を並べるスペースは多くはありません。全ての矯正治療を非抜歯で行う事はできません。

抜歯矯正でも難易度が高くないケースとは？

抜歯矯正の難しい理由は、歯の移動量が多くなるからです。歯を移動させる場合は、歯根と呼ばれる歯茎の中にある根っこの部分を動かさなくてはなりません。ですが、マウスピースはこの歯根を動かす作用が、ワイヤー矯正と比較して少し劣っています。ですから、できるだけ歯根の移動量が少ない方が治療は成功しやすく、治療期間も短いと言えます。

一般的に抜歯をしなくてはならない理由は、２つです。「でこぼこの量が大きく歯が並ばない場合」と「前歯を後ろに引っ込める場合」です。このうち、でこぼこが多い場合は、歯根部をあまり動かさなくて良いので、比較的簡単です。特に犬歯が歯列から著しくはみだしている「八重歯」の矯正治療は抜歯症例でも難しくはありません。